国立川(こくりつかわ)

 JR立川駅北口駅前大通りに面したショッピングセンター「フロム中武(ちゅうぶ)」屋上のイベントスペースのこと。
 アイドルグループ・ももいろクローバーが、2011年2月19日にここでイベントを行った際に、いつの日か外苑の「国立競技場」でコンサートをすることを夢見て名付けた。

 隣町である「国立(くにたち)」+「立川(たちかわ)」=「国立川」であるが、「くにたちがわ」と読むのは間違い。
 「こくりつがわ」と濁って読んでいる例もあるが、後述のように佐々木彩夏ははっきりと「こくりつかわ」と発音している。
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きっかけは嵐のDVD

 当時、ももクロのメンバーやマネージャーの川上アキラは、玉井詩織が持ってきた国立競技場で行われた嵐のライブDVDを移動中のグランビアの中などで繰り返し見て、それに憧れた。
 そして、“私たちなりの国立競技場”として、フロム中武の屋上に花道やサブステージを設けてライブを行った。

 このことについて、2013年1月1日にUstreamで放送された「元日重大発表」の際に、佐々木彩夏が以下のように説明した。

佐々木 紅白のあとの新たな目標として、国立競技場でライブをしたいというのが、私たちの次の目標なんですけれども、いきなり国立って、たぶんみなさん唐突だと思われると思うんですけどもね。昔から応援してくださったみなさんは、たぶん、覚えてくれているかなと思うんですけど、私たちが移動中のクルマとかでたまたま見ていた嵐さんのDVDとかを見て、凄いお客さんの数だったり、いままで見たことのないパフォーマンスのやり方とか、あんな沢山のお客さんをひとつにできるんだって凄い憧れて。だから私たちも国立でやりたいなってそのときから、思って。だから私たちなりに私たちの国立を、立川の屋上のライブで、「こくりつかわ」って名前で、そこで花道をはじめて作ってみたり、リアカーでみんなの周りを回ってみたり、私たちなりの国立を立川で作っていたんですけど、紅白を終えた今、ちゃんと国立競技場に向かって頑張っていきたいなって思います。

川上 そうだね、ちょうど…2年くらい前か? 立川でイベントさせていただいたときが。嵐さんのDVDだよね。すげー、見たよね。参考にさせていただいたのが。僕もライブのこととか、わかんなかったし、いろんなライブのDVDをみたんだけど、やっぱり(嵐は)凄かった。で、やりたいね、って話にみんなでなって。「じゃあ、立川でやってみよう」みたいなね。

Ustream放送 momocloTV「元日重大発表」
1:33:40秒あたりから
 


 さいたまスーパーアリーナ、横浜アリーナ、西武ドームなどで花道とサブステージを縦横に駆け巡り、トロッコで観客間近まで行って歌う、今のももクロの大箱ライブの原点が、この国立川にあったようだ。

 実際の2011年2月19日の“国立川ライブ”の様子を記録したブログは多いが、特に自称「ジャニヲタ」な人のブログは、そのライブのコピー具合も含めて詳しく紹介していた。

・アンコール後の登場で、れにちゃんがまずひとりでやってきてまた嵐煽りを。
 れ「みんなぁー!幸せになる準備はできてるかー!?」
 客「うおー!!!!」
 れ「幸せになる準備はできてるかー?!」
 客「うおー!!!」

 れ「わたしは、幸せだーっ!!!!!!」

うけた…。

ここ、「おれが幸せにしてやるよ」だよねだいたい。
れにちゃんがやると、こうなる、決して真似なんかじゃないれにちゃんクオリティ。れにちゃんかわええ…。


・そして次に出てきたありやすがなんと
「いらっしゃいませー!!!!!」

さすがに、反応が「いらっしゃいませー!」なのか「うおー」なのか戸惑う客…。また苦笑い。
ただし私だけ絶叫…はい二宮担乙…。


「ももクロ@立川フロム中武2/19 ー立川が国立競技場になった日」パノラマロジック



 この「国立川ライブ」は2011年3月5日と2011年11月3日にも行われ、最初は紐で仕切っていただけの花道やサブステージにも台がおかれ、“トロッコ”も台車からリアカーへグレードアップしたようだ。

 また、3月5日には芸術家の村上隆が朝から列に並び、11月3日には「労働賛歌」のお披露目ライブと「週刊ヤングジャンプ」シークレットライブが行われた。

 このイベントでは、リアカーのほかにも「行くぜっ!怪盗少女」で百田夏菜子が花道の長いスペースを使って大サビ前の前転を複数回続けて行なうなど、会場の構成をうまく使った演出が行われたが、このイベントの演出とセットリストはももクロのメンバーによるものだった。

 詳細は以下のブログに詳しい。ステージと花道の見取り図、終演後に撮ったステージ写真、当日の村上隆の写真など、詳細で貴重な資料となっている。

「ももクロというグループex4 立川フロム中武(2011年3月5日)」konの延長戦ブログ (ななちゃっX 川*^ー^*))


「立川のフロム中武イベントへ行ってきた!」めたくろっくなももクロブログ


■嵐からの祝福

 2013年12月23日に西武ドームで開催されたももクリ2013において、ついに国立競技場で、しかも3月15日・16日の2Daysでライブを開催することが発表された。

 2013年12月29日にNHKホールで行われた第64回紅白歌合戦のリハーサルで嵐のメンバーから「国立おめでとう」と祝福され、その後の囲み取材で、百田夏菜子は「嵐さんのDVDを見て国立を目指してきたのですごく嬉しかった」と笑顔を見せて語った。

ももクロ、嵐からの祝福に歓喜 爆走で「通過点」アピール<紅白リハ>(モデルプレス)


■国立川の画像、動画を募集!

 2014年1月21日、川上アキラがモノノフたちに向かって、国立川関連の画像や動画を持っていたら連絡が欲しいとツイートを行った。
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 これに対して、さっそく多数の反応があり、アルミ板で制作された国立川の「花道」の写真もTwitter上に登場した。

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 川上によれば、自宅にも骨組みの写真しか残っていなかったのだという。


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 このとき集められた資料を基に、フロム中武の屋上に再び「国立川」が再現され、そこで国立競技場ライブのためのオープニングビデオの撮影が行われた。また、その撮影の模様や当時撮影されたVTRがももクロChanで紹介された。


■花道を作ったのは、古屋マネージャーたち

 2014年1月22日に放送されたインターネットラジオ「銀座BODYSLAM BOYS」において、川上アキラが国立川に関するエピドードを語った。

・国立川の花道などの設営を行ったのは、古屋智美をはじめとするスターダストプロモーションの若手現場マネージャーたち4人ほどで、川上によって強制的に徴用された。
・設営用のアルミ板などはダスキンからレンタルした。
・現場となったフロム中武は、エレベータが途中までしかなく、現場マネージャーたちは、階段で屋上まで部材を運び上げた。その苦労はいまでもスターダスト内で語りぐさになっている。
・できあがった花道に対して、ももクロのメンバーから不平がでたため、「そんなこと言うなら自分たちでやれ」と怒った。

■国立川ストーリーの終着

 2014年4月4日、川上アキラが都会を赤く染める真っ赤な夕日をTwitterに投稿した。この日の東京は荒天だったため、「どこか外国にでもいるのではないか」「過去の写真では」とネットで憶測が飛び交った。


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 翌日、真相が明らかにされ、春の嵐のなか、国立競技場に川上と百田夏菜子がQuickJapanの取材も兼ねてお礼に行ったときの写真だった。

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 百田夏菜子が聖火台に立った瞬間に春の嵐がやんで夕日が一帯を照らしたという。「太陽の子」百田夏菜子とももクロを象徴する出来事だった。


動画

ももいろクローバー【LIVE at 立川】2010-12-12
上 記の「国立川ライブ」より2カ月ほど前に、同じ場所で行われたライブ。花道やサブステージは確認できない。



参考

ももクロ“国立川”で盛りだくさんのダブルイベントだZ(ナタリー)














 


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